2018年シリアの化学攻撃はなぜ行われた?わかりやすく内戦の理由を解説

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シリアの内戦に苦しむ子どもたちの映像を見るたびに胸が痛みます。

先日は化学兵器が使用され、一般市民が苦しむショッキングなニュース映像が流れました。

そもそも、なぜシリアでは内戦が起きているのでしょうか。

なぜ非人道的な化学兵器が使用されてしまうのでしょうか。

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シリア内戦が起きた経緯

北アフリカや中東諸国では長く独裁政治が行われてきました。

2010年12月にチュニジアで民主化運動が起きたことをきっかけに、影響を受けたアラブ諸国で民主化運動が拡がります。

いわゆる「アラブの春」です。

アラブの春はシリアにも波及し、アサド政権と反政府軍の戦いが始まります。

当初はアサド政権が優勢で、反政府軍が抑え込まれて終結するだろうと予想されていました。

しかし、アサド政権を支援する国や、反対に反政府軍を支援する国が現れ、決着がつかなくなってしまいました。

加えて、この内戦のどさくさに紛れて「イスラム国」が独自の国を作ろうとし、シリアの情勢がどんどん複雑になっていきました。

その結果戦況が長引いてしまい、7年間で46万人を超える死者が出る悲惨な状況となっていて、現在も解決できる見込みがありません。

第3国が絡んできて話をややこしくしてしまっているんですね。

日本に暮らす私たちからすると、未だに独裁国家があること自体が驚きですよね。

関与している国

シリア内戦の構図を確認しましょう。

  • アサド政権

+ロシア、イラン、中国、北朝鮮など

  • 反政府軍

+アメリカ、イスラエル、トルコ、サウジアラビア、イギリス、フランスなど

  • イスラム国

上記3者が争っています。

宗教問題や冷戦の対立構造も引きずっていて、見るからに解決できなさそうですよね。

シリア内戦でありながら、世界情勢の敵対関係がそのまま持ち込まれていて、代理戦争とも言われています。

このような時に仲裁するはずの国連は、拒否権を持つアメリカ、ロシア、中国が対立しているので全く機能していません。

もはや国連に存在意義ってあるんでしょうか・・・と思ってしまいますね。

化学兵器が使用される理由

アサド政権は2013年にダマスカス郊外で1400人を超える住民を神経ガスで殺害しました。

それまでにも複数回の化学兵器の使用が疑われています。

この大量虐殺事件を受けてアメリカは、アサド政権が残っている化学兵器を全て廃棄することを条件に軍事介入を避けました。

アサド政権は化学兵器禁止機構に加入し、同機構と国連の監督のもとで化学兵器の廃棄と関連物質を国外に移送しました。

つまり、もう化学兵器は使用しない約束をしたはずでした。

しかし、2017年4月にまたもやアサド政権がサリンと思われる化学兵器を使用し、住民が巻き込まれます。

なぜ化学兵器の使用がなくならないのでしょうか。

それは、作るのが簡単で、殺傷能力が非常に高いからです。

つまり、とても効率的に相手を攻撃できるのです。

材料を手に入れるのは簡単で、作成するのに巨大な設備は必要ありません。

有能な科学者であれば数日で用意できます。

加えて、少しの化学兵器で広範囲を攻撃できます。

化学兵器をいったん廃棄しても、作ろうと思えばまた作れますし、隠し持つことも難しくありません。

アサド政権は建前上では化学兵器を持たないことに合意しましたが、実際は化学兵器を使うのをやめる気がないと思われます。

世界的には、2015年に197か国が化学兵器禁止条約に調印しました。

調印しなかったのはわずか北朝鮮、エジプト、パレスチナ、南スーダンだけです。

それだけ化学兵器の恐ろしさは全世界的に共通認識としてあることがわかります。

化学兵器の中でも、とりわけサリンは、体の神経系と筋肉の間の伝達機能を分断する神経ガスの分類に入り、筋肉の痙攣による麻痺、特に横隔膜のコントロール不全を生じさせて呼吸ができなくなります。

一定量のサリンを吸ったら最後、横隔膜が収縮して決して回復しないのです。

アメリカはアサド政権が化学兵器を使ったことを理由にシリアに軍事介入していますが、アサド政権やロシアは化学兵器の使用を否定しています。

長らくお互いに使った・使っていないの主張をし合っています。

まとめ

化学兵器がいかに恐ろしいかよくわかりました。

同時に、一度化学兵器を使用してしまうと、手放したくなくなる理由もわかりました。

しかし、やはり人間として手を出してはいけない領域だと思います。

日本でも化学兵器を使用したテロが起こらないとは限りません。

海外を旅行中にテロに巻き込まれる可能性もあります。

そう考えると決して他人事ではありません。

アメリカのトランプ大統領が、北朝鮮の金正恩総書記との首脳会談を決断し、北朝鮮情勢を大きく変えようとしています。

シリア情勢についても、ミサイル攻撃を続けるだけではなく、踏み込んだ外交政策を取って解決してもらいたいですね。

町は破壊しつくされ、世界的にも難民問題が深刻化しています。

どうかこれ以上罪のない人々が苦しまずに済むよう祈らずにはいられません。
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