映画「クリスマスのその夜に」(字幕)の感想やネタバレ!

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「クリスマスのその夜に」の制作年度

2010年

2011年12月20日に映画館で視聴

「クリスマスのその夜に」のあらすじ

パウルはせっかくのクリスマスだというのに、妻の愛人であるホロアルが自宅に転がり込んできて子供たちにプレゼントを渡せませんでした。

ムスリムの家庭で生まれ育ったビントゥにとっては、街のお祝いムードにもいまいち馴染むことが出来ません。

そんなビントゥに仄かな想いを寄せている少年・トマスは、「僕はクリスマスを信じない」と大見得を切って彼女を家に招待しました。

スポーツ用品店の前に座り込んでいるヨルダンは、かつてはプロサッカープレイヤーながらも現在では仕事もなく帰る家もありません。

医者のクヌートは妻と教会へ行く予定だったのに、急患が入って呼び出されてしまいます。

それぞれの思いを抱きながら、夜は更けていくのでした。

「クリスマスのその夜に」で印象に残ったシーン

ディナーのシーンを鮮やかに彩る、北欧スタイルのクリスマス料理の数々が実に美味しそうでした。

専用のオーブンで焼き上げたローストチキンや、御包みにくるまったキリストをイメージしたケーキ「シュトーレン」などバリエーション豊富になります。

一見すると和やかな雰囲気の中で進んでいく食事とは裏腹に、恋人たちの複雑に絡み合っていく思惑がほろ苦かったです。

友達以上恋人未満の微妙な距離感のビントゥとトマスが、夜空に望遠鏡を向けてシリウスを眺めるシーンが微笑ましく映りました。

キリストの生誕を祝うベツレヘムのような厳かなムードが満点です。

全ての過ちを許すような、クライマックスで流れる聖歌が圧巻です。

歌詞の中に込められている「故郷に帰ろう」のメッセージ通りに、それぞれの家へと向かっていく姿が感動的です。

クリスマス・イブの夜を大切な人と一緒に静かに過ごしたい、そんなシンプルだけれども切実な願いにはホロリとさせられました。

「クリスマスのその夜に」の全体の感想

監督は「キッチン・ストーリー」や「ホルテンさんのはじめての冒険」を始めとする数多くの人情物を世に送り出してきた、ノルウェー出身のベント・ハーメルです。

北欧を代表する映画監督にしてプロデューサーらしく、リベラルかつ優しさ溢れる作風が伝わってきました。

せっかくのイブに妻から別れを切り出されてしまう男性、忙し過ぎて子供たちとの団欒を過ごすことが出来ないお父さん、聖なる夜に気になる異性との距離感を縮めたい男の子。

個性豊かな登場キャラクターのそれぞれのバックグラウンドを掘り下げつつ、淡々としたタッチから描き出されていく悲喜こもごもが味わい深かったです。

無関係に思えていた人たちを繋いでいく、一夜の偶然にも驚かされました。

ストーリーの舞台に設定されているのは北欧の田舎町ですが、イスラム教徒にコソボからやってきたセルビア系移民などの多様性も印象深かったです。

人種や宗教の壁を越えてお互いの違いを受け入れようとする、おおらかな寛容性には心温まるものがあります。

家族や友達などの、かけがえのない存在を思い浮かべながら鑑賞して頂きたい1本になります。

「クリスマスのその夜に」で気になったところ、もやもやしたところ等

結婚生活に失敗して家から追い出されてしまうパウルの役を演じている、トロンド・ファウサ・アウルヴォーグという俳優さんが気になりました。

聖夜に似つかわしくないトラブルへと巻き込まれてしまうクヌートに扮している、フリチョフ・ソーハイムの飄々とした佇まいや表情も良かったです。

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