統一地方選挙は誰を選ぶもの?
統一地方選挙(統一地方選)とは、全国の地方公共団体における選挙の日程を、全国的に統一して行う選挙のことです。
「地方公共団体って何?」と、思った人もいますよね。
ここでいう「地方公共団体」とは、各都道府県や市町村の自治体のことを指します。
つまり、統一地方選とは、地方の行政を行う「都道府県知事」や「市長(町長・村長)」、「県議会議員(市・町議会議員)」を選ぶ選挙のことなのです。
具体的には、以下の人々が選ばれます。
<前半戦>
- 道府県の知事:10道県(北海道、神奈川、福井、三重、奈良、鳥取、島根、徳島、福岡、大分)
- 道府県の議会議員:41道府県
- 政令指定都市の市長:5市(札幌・相模原・静岡・浜松・広島)
- 政令指定都市の議会議員:17市(仙台市・静岡市・北九州市を除く17市)
<後半戦>
- 政令指定都市以外一般の市長:89市
- 政令指定都市以外の一般の市議会議員:295市
- 東京都の特別区の区長:11区
- 東京都の特別区の区議会議員:21区
- 町や村の首長(町長、村長):122町村
- 町や村の議会議員:373議会
全国の地方政治家の総数は約32,700人ですが、次の第19回統一地方選挙では、このうち約3分の1が選ばれることになります。
どうしてわざわざ日程を統一して選挙をするの?
日程を統一するといっても知事に関してはもはや10道県しか統一できていませんが、日程を統一し続けているのには、一応、以下のような意味があります。
まずは経費削減です。
例えば、知事選と県議選の選挙日程が統一されると、両方の候補者のポスターを同時期に貼ることができるし、投票も同日に二人書けば一気に済むので、経費削減につながります。
同様に、選挙葉書の送付や投票用紙の準備、投票所の開設など、事務的な手続きも2種類の選挙が集中することで、手間を減らせます。
そして、一番のメリットは、同時期に身近な選挙を集中させることで「有権者の意識を選挙に向けやすくなる」という点です。
仮に、上記の選挙日程が統一されていなかったとすると、ポスターやチラシの配布、講演会のお知らせなどすべての選挙運動の時期がバラバラになり、有権者の関心が薄れやすくなってしまいます。
さらに、日程がずれることで有権者は何度も投票所に足を運ばなければならず、投票がより面倒になり、今でも低い投票率(H27年知事選平均投票率約47%)がますます下がってしまうかもしれません。
これ以上投票率を下げないためにも、日程を統一して行うことには意義があるようです。