日ソ共同宣言では2島返還を明言している!?
ソ連は、アメリカが「クリル諸島は四島も含めソ連のモノである」と明言してくれなかったことに反発し、サンフランシスコ平和条約には参加しませんでした。
このままでは戦争状態が集結しないので、1955年、日本とソ連の間で平和条約交渉が開始されます。
そして、幾度となくソ連と日本の間で北方四島に対する駆け引きが繰り返され、まずは平和条約の前段階として、1956年10月、「日ソ共同宣言」が調印されました。
そこには、「日本とソ連の間に平和条約が締結された後には、歯舞諸島及び色丹島を日本側へ引き渡す」と明言されています。
ソ連は、日ソ共同宣言締結後、さっそく色丹島と歯舞諸島から島民を引き上げ、企業も閉鎖させました。
「共同宣言を守ろう」「平和条約を結ぼう」というソ連の姿勢が伺えます。
しかし、その後1960年、日本とアメリカの間で「新日米安保条約」が結ばれたことに反発し、ソ連は島民を戻してしまったのです!
その後、ソ連が崩壊しロシアになった後も日本は何度か北方領土交渉を行ってきましたが、ことごとく決裂。
現在に至っては、北方四島にはロシア人が住み着き、行政施設はもちろん、学校や病院、ジムまであるというわけですから、「今更もう4島まるごと返還なんて無理じゃない?」というのが現実的ではないでしょうか。
まとめ
ロシアの主張をまとめると、以下の通りです。
- クリル諸島制圧は戦時下のことであり、違法ではない(ただし歯舞諸島は微妙)
- 連合国側だって、ヤルタ協定で「クリル諸島の引き渡し」を約束してくれていた
- なんなら北海道北部だってもらいたかったくらいだ
- サンフランシスコ平和条約で、日本はクリル諸島を破棄しているじゃないか
- クリル諸島に北方四島が含まれるのは世界の常識だ
- 平和条約を締結し、2島返還しようとしたのにアメリカと仲良くしている日本が悪い!
- もはや北方四島にはロシア人のくらしが根付いている
- ただし、日ソ共同宣言での「平和条約が結べたら2島返還する」という約束は守るつもりだ
ところで、2019年6月、G20サミット首脳会談が大阪で開かれることが決定しています。
日本の安倍首相とロシアのプーチン大統領も参加することでしょう。
おそらくこの二人が参加できる最後の首脳会談になるので、この6月が、日ソ共同宣言にある「2島返還」、つまり「日ソ平和条約締結」へ向けて大きく一歩を踏み出す最終チャンスではないでしょうか。
戦後約70年間平和条約が結ばれていないという異常事態がついに終わるのか、日本とロシア両国民の関心が高まっています。