牛レバ刺しの危険性とは
牛の肝臓の内部からは、少数の菌だけでも重い病気を引き起こす腸管出血性大腸菌(O157等)が検出されています。
十分な衛生管理を行った新鮮なものであっても、肝臓内部が菌に侵されている場合は食中毒を発生する恐れがあります。
牛肝臓の生食は鮮度、保存状況、衛生管理に関わらず食中毒が発生する可能性があります。
専門業者が取り扱っても、腸管出血性大腸菌の汚染を取り除く事は出来ず、消毒液や放射線照射などによって殺菌してもあまり効果を得る事は出来ません。
塩素系消毒薬では殺菌効果にばらつきがあり、レバー内部をしっかり殺菌する事が出来ず、高圧処理は殺菌効果が十分ありますが、処理後レバーの色が抜け硬くなってしまい生食用の殺菌方法は難しいものがあります。
腸管出血性大腸菌感染症は抵抗力の弱い子供や高齢者が感染しやすくなりますが、他の健康な方でも感染し発症する事があります。
その為、安全性を担保する事が出来ないので飲食店で生レバーの提供が禁止されました。
生レバーの提供はどの程度の罪なの?
さて、牛生レバーの提供は禁止されているけど、どの程度、本気で禁止されているかは気になる所ではないでしょうか?
牛生レバーの提供者は食品衛生法違反の罪に問われます。
詳しくは、焼き肉用に提供された「牛のレバー」 客が勝手に「生」で食べたら店の責任?
に書いてありますので読んでみて下さい。
どの程度の罪なの?懲役や罰金はあるのか?
生レバーの提供が禁止になってからの隠れて提供する店をチラホラ聞きましたが、今ではあまり聞かなくなりました。
食の安全への認識向上もありますが、結構な罰金が科される事も要因の一つではないでしょうか。
2014年の例ですが、客3人に生レバー提供…罰金300万円と言う記事がありました。
法人と経営者に100万ずつ、責任者二人に50万ずつ計300万円の罰金が科された例です。
ここまで来ると、謝れば良いやと言うレベルの話では無い事が分かります。
そこまで、本気で取り締まるのは生牛レバーの危険性を本気で知って欲しいと言う国の姿勢を感じます。
そんな、危険を冒してまで、生レバーを食べたいと言う人がいるのは事実なんですよね。