有価証券報告書の虚偽記載とは?過去の事例や影響を調査!

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先日、日産の元会長のカルロス・ゴーン氏が有価証券報告書の虚偽記載の容疑で逮捕されました。

この有価証券報告書に虚偽の記載をするとどのような影響が出るのでしょうか。

過去の事例とその影響を調べてみました。

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有価証券報告書の内容と虚偽記載とはどのようなことなのか?

有価証券報告書は、企業の概況、事業内容、設備状況、営業状況、財務諸表などが記載されている報告書です。

この報告書に虚偽記載をした場合、10年以下の懲役若しくは1000万円以下の罰金又は科料です。法人の場合には、7億円以下の罰金と定められています。

虚偽記載は、上場廃止基準に抵触していることが多いです。

※上場廃止基準とは⇒上場が廃止される場合、すぐに廃止になるのではなく、経営破綻などの必要条件があります。

上場企業が1億円以上の役員報酬の個別開示を義務づけられたのは2010年3月期からです。

経営者が高額報酬を受けていること自体が経営に関する重要な事のため、株主や投資家に開示する必要性があると判断されたのでしょう。

虚偽記載の理由としては、経営トップ自らの所得隠しや、経営悪化した会社が架空の売上を計上して上場している状態を保つことを目的とする事が多いです。

過去の事例とその結果の検証

2005年西武鉄道の堤義明氏

※持ち株数に関する長年の虚偽記載

当時のコクド会長の堤義明氏に懲役2年6ヵ月、罰金500万円

執行猶予4年

法人として、西武鉄道に罰金2億円

法人として、コクドに罰金1億5千万円 

(2005年10月27日東京地裁の判決)

先行して、2004年12月17日東京証券取引所第1部の上場廃止

インサイダー取引疑惑も浮上し、堤義明氏の辞任程度では済みませんでした。

株主から損害賠償請求が行われました。

2016年西武ホールディングス(HD)は、旧西武鉄道の上場廃止に伴う株主への損害賠償に関して、堤義明氏他の経営陣から255億円の回収について合意に達しました。

西武HDは旧コクドの株式を取得することになり、資本関係も完全に消滅しました。

実際の事件から約10年の月日がかかっています。

2006年ライブドア 堀江貴文氏

※架空の売上の計上

堀江貴文氏や他の経営陣はこの虚偽記載と偽計及び風説の流布にからむ証券取引法(現:金融商品取引法)違反の容疑で起訴

堀江貴文氏に、第一審 東京地裁 実刑の有罪

第二審 東京高裁 控訴が棄却 禁固2年6か月が確定

2006年、ライブドアおよびライブドアマーケティング(現:メディアコーポレーション)が、東証のマザーズ市場において、上場を廃止

偽計取引とは、株などの有価証券の売買や相場変動を目的として、人に嘘をついたり、事実に基づかない情報を流すことです。

このニュースが出たのち、東京証券取引所では、制限された値段まで株価が下がり(ストップ安)ました。

また、マネックス証券がライブドアを含めた5社を信用取引の担保からはずしたことにより、投資家の資金繰りに混乱が生じました。

2013年オリンパス 菊川剛氏

※東芝の有価証券報告書の虚偽表示

10年以上に渡って巨額の損失を「飛ばし」という手法で損益を隠しつづけた末に負債を粉飾決算で処理

※飛ばしとは?⇒簿外債務のことで、貸借対照表上に記載されていない債務です。

菊川剛氏に懲役5年

法人であるオリンパスに罰金10億円

事業拡大のためにされた企業買収が巨額の損失隠しに利用されました。

第三者委員会が設置され、長年の損失がすでに埋められていて損失が残っていないと見られたことから、内視鏡部門が好調であったこともあり、企業の経営への影響を抑えるため、行政処分のみとなりました。

刑事告発は別扱いです。

金融商品取引法の改正後の事例

・2018年株式会社UKCホールディングス

※架空取引による売上計上

連結子会社における液晶テレビ用パネルの販売取引について貸倒引当金の過少計上を行ったほか、架空取引による売上の過大計上

2018年10月23日に、虚偽記載に係る課徴金納付命令勧告が言い渡されました。

決算延期の理由として、一部回収不能金があると言われていましたが、前渡金のほぼ全額の回収が不能となりました。

つい最近ですが勧告が言い渡されたことで、一旦は解決となった模様です。

今後、民事訴訟が出てくるかどうかはまた別の問題になります。

ライブドア事件は、堀江氏の逮捕後、様々な風評が飛び交い、株式の下落に輪をかけたようになりました。

報道の過熱ぶりが印象に残っている事件です。

彼がまだまだエネルギーのある若さがあったからなのかもしれません。

他の事件は、当初は取り上げられたものの被告となった元代表者に関してはひっそりと幕を閉じた印象です。

今回の日産のカルロス・ゴーン氏とグレッグ・ケリー氏の件では、フランスで株価が急落したり、日産の株価にも影響がありました。

代表取締役不在にならなかったので、ある程度の見通しがたったことから大事には至りませんでした。

日産の取締役会の中で、事前に確認することができたような気がしないでもないので、何か別の件が今後出てくるのかもしれません。

ツイッターより

一時かなり批判を浴びていたゴーン氏ですが、この数日で話が急展開してきました。

有価証券取引報告書の虚偽記載による逮捕は、別件のための踏み台なのではないかとの憶測も飛び交っています。

ゴーン氏は容疑を否定しています。

主張がとおるかどうかは今後の捜査の展開を見ていくことになります。

ルノー、日産、三菱の3社ともに早く解決したい思いがあるでしょう。

別件については、時間の経過とともに明らかになってくるでしょう。

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