過去の事例とその結果の検証

2005年西武鉄道の堤義明氏
※持ち株数に関する長年の虚偽記載
当時のコクド会長の堤義明氏に懲役2年6ヵ月、罰金500万円
執行猶予4年
法人として、西武鉄道に罰金2億円
法人として、コクドに罰金1億5千万円
(2005年10月27日東京地裁の判決)
先行して、2004年12月17日東京証券取引所第1部の上場廃止
インサイダー取引疑惑も浮上し、堤義明氏の辞任程度では済みませんでした。
株主から損害賠償請求が行われました。
2016年西武ホールディングス(HD)は、旧西武鉄道の上場廃止に伴う株主への損害賠償に関して、堤義明氏他の経営陣から255億円の回収について合意に達しました。
西武HDは旧コクドの株式を取得することになり、資本関係も完全に消滅しました。
実際の事件から約10年の月日がかかっています。
2006年ライブドア 堀江貴文氏
※架空の売上の計上
堀江貴文氏や他の経営陣はこの虚偽記載と偽計及び風説の流布にからむ証券取引法(現:金融商品取引法)違反の容疑で起訴
堀江貴文氏に、第一審 東京地裁 実刑の有罪
第二審 東京高裁 控訴が棄却 禁固2年6か月が確定
2006年、ライブドアおよびライブドアマーケティング(現:メディアコーポレーション)が、東証のマザーズ市場において、上場を廃止
偽計取引とは、株などの有価証券の売買や相場変動を目的として、人に嘘をついたり、事実に基づかない情報を流すことです。
このニュースが出たのち、東京証券取引所では、制限された値段まで株価が下がり(ストップ安)ました。
また、マネックス証券がライブドアを含めた5社を信用取引の担保からはずしたことにより、投資家の資金繰りに混乱が生じました。
2013年オリンパス 菊川剛氏
※東芝の有価証券報告書の虚偽表示
10年以上に渡って巨額の損失を「飛ばし」という手法で損益を隠しつづけた末に負債を粉飾決算で処理
※飛ばしとは?⇒簿外債務のことで、貸借対照表上に記載されていない債務です。
菊川剛氏に懲役5年
法人であるオリンパスに罰金10億円
事業拡大のためにされた企業買収が巨額の損失隠しに利用されました。
第三者委員会が設置され、長年の損失がすでに埋められていて損失が残っていないと見られたことから、内視鏡部門が好調であったこともあり、企業の経営への影響を抑えるため、行政処分のみとなりました。
刑事告発は別扱いです。
金融商品取引法の改正後の事例
・2018年株式会社UKCホールディングス
※架空取引による売上計上
連結子会社における液晶テレビ用パネルの販売取引について貸倒引当金の過少計上を行ったほか、架空取引による売上の過大計上
2018年10月23日に、虚偽記載に係る課徴金納付命令勧告が言い渡されました。
決算延期の理由として、一部回収不能金があると言われていましたが、前渡金のほぼ全額の回収が不能となりました。
つい最近ですが勧告が言い渡されたことで、一旦は解決となった模様です。
今後、民事訴訟が出てくるかどうかはまた別の問題になります。
ライブドア事件は、堀江氏の逮捕後、様々な風評が飛び交い、株式の下落に輪をかけたようになりました。
報道の過熱ぶりが印象に残っている事件です。
彼がまだまだエネルギーのある若さがあったからなのかもしれません。
他の事件は、当初は取り上げられたものの被告となった元代表者に関してはひっそりと幕を閉じた印象です。
今回の日産のカルロス・ゴーン氏とグレッグ・ケリー氏の件では、フランスで株価が急落したり、日産の株価にも影響がありました。
代表取締役不在にならなかったので、ある程度の見通しがたったことから大事には至りませんでした。
日産の取締役会の中で、事前に確認することができたような気がしないでもないので、何か別の件が今後出てくるのかもしれません。
ツイッターより
「ゴーン前会長は無実」会計人が重大指摘 日産は2兆円の負債を抱え倒産寸前だった ルノーが6430億円を資本投下し、ゴーン前会長が救済しなければ、日産は現在ない M&Aの成功報酬は買収額の3~5%が世界基準 ゴーン前会長は日産から2100億円の報酬を貰ってもおかしくない https://t.co/I8bDh5XQ0X
— 岡三マン (@okasanman) 2018年11月25日
ゴーンさんの一連の報道内容は引っかかることばかりです。
ライブドア事件もそうでしたが、税金は基本グレーな世界なので立件しやすいんですよね…。
この記事が全て説明してくれてます。カルロス・ゴーン氏は無実だ https://t.co/RFlx8cKmeN #現代ビジネス
— ゆん@遅咲きIT社長 (@yun_syacho) 2018年11月27日
「カルロス・ゴーン氏は無実だ」ある会計人の重大指摘(細野 祐二) <aref=”https://t.co/lA4ohdH1x6″>https://t.co/lA4ohdH1x6 この記事論点にあるように,繰延報酬やSARをその期の経費と仕訳ける現状の日本のルールにするか,それとも会計や税務を世界標準として解釈するかで,ゴーン氏が無実かどうかというのが決まりそうですね…
— Yuta Kashino (@yutakashino) 2018年11月26日
一時かなり批判を浴びていたゴーン氏ですが、この数日で話が急展開してきました。
有価証券取引報告書の虚偽記載による逮捕は、別件のための踏み台なのではないかとの憶測も飛び交っています。
ゴーン氏は容疑を否定しています。
主張がとおるかどうかは今後の捜査の展開を見ていくことになります。
ルノー、日産、三菱の3社ともに早く解決したい思いがあるでしょう。
別件については、時間の経過とともに明らかになってくるでしょう。
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