化学兵器の利用
2011年から続くシリア内戦では化学兵器が使用されています。
化学兵器というのは、平たく言うと毒ガスです。
日本でもオウム真理教の地下鉄サリン事件で罪もない人々が大勢事件に巻き込まれました。
化学兵器は一瞬で広範囲への攻撃ができてしまうため、一般市民が巻き込まれて命を落としたり重篤な身体的被害を受けやすく、大変悪質です。
無差別殺人と言えます。
このような非人道的な化学兵器を使用することは重大な国際法違反で、国際社会が制裁する必要があります。
そこで正義の国アメリカとしては見過ごすわけにはいかないのです。
アメリカはイラク侵攻の際にも、当時のブッシュ大統領はフセインが化学兵器を使用したことを理由としてイラクに侵攻しました。
化学兵器が使用されたら、すなわちアメリカが軍事介入してそれを止めさせる必要があるというのがアメリカの立場です。
化学兵器が使われたのにアメリカは何もしなかった、ということは許されません。
核開発を続けるイランや北朝鮮、非合法的に核を所有しているとされるパキスタンやインド、さらにはイスラエルなどに「絶対に使ってはならない」という緊張感がなくなり、世界の安全保障の秩序が崩れてしまう恐れがあります。
たしかに、何でもありになってしまうのは怖いですね。
ロシアとの関係
ロシアはシリアのアサド政権を支援しており、同じく反アメリカのイランもアサド政権を支持をしています。
化学兵器が使用されているのに、アメリカがこれを見て見ぬふりするということは、ロシア・イランに対して、間接的に屈服したことになってしまいます。
ロシアとアメリカは、冷戦以来の敵対関係が実質的には続いています。
また、イランとアメリカは、核開発やイスラエルをめぐって長年確執があります。
そんな中でアメリカのシリアへの軍事介入には、ロシアやイランのやりたい放題にはさせないぞ、という側面もあります。
一方ロシアは、アメリカのミサイル攻撃について、化学兵器使用の根拠がないとしてアメリカを批判しています。