アメリカ大統領選挙の仕組みをわかりやすく解説!

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2018年夏、アメリカ史上初の黒人大統領オバマ大統領がトランプ大統領に政権を明け渡してからはや2年が経とうとしています。

隣国メキシコや国内の移民に対する過激な発言やツイッターでの傍若無人ぶりで有名なトランプ大統領ですが、一度選ばれた限りは4年間交代することはありません。

今回は、アメリカ大統領選挙の仕組みをわかりやすく解説したいと思います。

【参照動画】

アメリカ大統領選挙01 ホワイトハウスへの道
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大統領選挙は4年に1度、全米を挙げての大イベント!

アメリカ大統領は、初代ジョージ・ワシントンが就任して以来ずっと4年ごとに選挙が行われてきました。

時折、オバマ大統領のように同じ大統領が再選することはありますが、最大でも2期、8年までしか務められないルールです。

大統領選はオリンピックと同じ年に行われますが、大統領選の年は年明け早々1月から選挙戦がスタートし、11月の最終決戦、スーパーチューズデーに向けて1年がかりの大イベントになります。

大統領が選ばれるまでの大まかな流れとは?

まず、大統領選について述べる前に、前提として「アメリカは二大政党制」であることを押さえておきましょう。

実際、ここ150年程の大統領歴を振り返ると、必ず民主党か共和党どちらかの大統領が交互に大統領に就任しています。

それを踏まえた上で、アメリカ大統領選のおおまかな流れを説明しましょう。

まず、大統領選は国民が「大統領選挙人」を選び、その選挙人が大統領を選挙で決めるという間接選挙のため、その過程は非常に複雑で長期に渡ります。

その過程をざっくり箇条書きにすると、以下のようになります。

大統領になりたい人が「立候補宣言」をする
1~6月「予備選挙」や「党員集会」で民主党と共和党それぞれで大統領候補者を絞っていく
7~8各党で「全国党大会」が行われ、正式に各党の大統領候補者が決定する
11月第1月曜の次の火曜日(スーパーチューズデー)の「本選挙」で民主党候補者VS共和党候補者の一騎打ちが行われ、実質新大統領が決定する
12月「選挙人団」による投票で正式に大統領が決定する
1月20日新大統領誕生

では、各項目についてもう少し詳しく見てみましょう。

大統領には誰でも立候補できるの?

「アメリカ生まれ」「アメリカに14年以上住んでいる」「35歳以上」、この3つの条件を満たしていれば誰でも大統領に立候補することができます。

ただし、民主党と共和党以外の第三政党を支持している場合、全米で約80万票の署名が必要などの高いハードルがあるため、実質候補者は二大政党のどちらかに所属していることが前提になります。

また、日本の政見放送のような仕組みはなく、CMから全米各地の街頭演説まで全て自費で行わなければならないため、資金不足で途中で脱落する候補者も多いようです。

大統領選前半の予備選挙・党員集会とは?

1月~6月の大統領選前半は、7~8月に行われる全国党大会に出席する「代議員選び」がメインになります。

代議員の選び方は州ごとに異なりますが、有権者が「予備選挙」か「党員集会」、あるいは両方を通して「代議員」を選びます。

ここでいう有権者とは、18歳以上の各州で選挙人登録をしている一般国民のことで、登録用紙に民主党と共和党どちらかの支持を表明する必要があります。

予備選挙と党員集会の違いは以下の通りです。

予備選挙 約40州が採用。

各党内で有権者が一般的な秘密選挙で代議員を選ぶ

党員集会 約10州が採用。

地区の学校等に党員が集まり、投票やオープンな話し合いで代議員を選ぶ

代議員の数は大統領選の度に異なりますが、2016年大統領選であれば民主党は4764人、共和党は2472人と非常に多く、州の人口に応じて割り振られています。

ちなみに、民主党の代議員は特別代議員(全体の2割)と一般代議員に分けられ、特別議員は州知事や連邦議員などの有力者から構成されており、自分の意思で大統領候補者に投票できます。

一方、一般的な代議員は予備選挙・党員集会の前に「(例)ヒラリー・クリントンを支持しています」と表明しておくことで、一般国民に選んでもらう形になります。

また、民主党には「各州の代議員数を、予備選挙や党員集会を通して候補者が得た票数に応じて比例配分する」という全国統一ルールがあります。

共和党にはそういったルールはなく、選挙方法は州ごとにお任せですが、多くの州は最も多く票を集めた候補者がその州の代議員を総取りする「勝者独占方式」をとっています。

この勝者独占方式は、某候補者がせっかくたくさん票を集めても、僅差で負けてしまえば大量の死に票が出てしまうのが欠点です。

なお、1月~3月頃までに代議員が多い州の予備選挙が終わるので、その頃には各党の大統領候補者はだいたい絞られてきます。

全米から代議員が集結する「全国党大会」とは?

7~8月に掛けて、ついに数千人の代議員が集結する「全国党大会」が開かれます。

まず、政権を握っていない方の党が先に全国党大会を開き、次いで政権を担う党が全国党大会を開きます。

この全国党大会で、全米から集まった代議員が候補者に直接投票し、正式に各党の大統領候補が決定します。

2016年大統領選を例に挙げると、7/18~21共和党全国大会でドナルド・トランプが、7/25~28民主党全国大会でヒラリー・クリントンが選ばれました。

民主党候補者VS共和党候補者の一騎打ち!?

ここからいよいよ大統領選挙本選となります。

9月~10月にかけて民主党候補者対共和党候補者の戦いが繰り広げられます。

選挙戦の中心は、大量の支援者をバックに行われる候補者演説会や、TV討論会などの様子は日本でもニュースになるのでご存知の人も多いでしょう。

CMなどでは、相手を攻撃するネガティブキャンペーンなども行われます。

スーパーチューズデーで大統領がほぼ決定する!?

11月第一月曜日の次の火曜日、いわゆるスーパーチューズデーの大統領選挙人選挙が行われます。

この一般選挙で選ばれるのは、これまた大統領候補者本人ではなく、全米で538人いる大統領選挙人になります。

ちなみに、大統領選挙人の数は連邦議員の数と等しく、各州の人口に比例して配分されており、最も選挙人が多いのはカリフォルニアの55人になります。

その結果、過半数270人の選挙人を獲得した方の候補者が新大統領になるというわけです。

選挙人選挙においても、各州で勝者独占方式が適用されます。

例えば、某州で民主党選挙人と共和党選挙人が票を争い、共和党が票数を上回った場合は、その州の選挙人は全て「共和党選挙人」としてカウントされてしまうのです。

そのため、2016年の大統領選のように、民主党のヒラリー候補が共和党トランプ候補より200万票ほど得票数は上回っていたものの全米の選挙人数では負けてしまった、という矛盾した結果がでることもあります。

残りは紹介試合!?

12月、選挙人による大統領候補者への選挙が行われます。

ただし、新大統領はスーパーチューズデーで概ね結果が出ているので、選挙人による投票は消化試合と言えます。

その後、1月6日に連邦議会で開票が行われ、1月20日に正式に新大統領が就任します。

まとめ

アメリカ大統領の選挙システムは、国民による代議員選びと選挙人選びの二段階で行われる壮大な間接選挙です。

選挙登録さえしていれば、一般国民が大統領選びに参加できる点は素晴らしいと思います。

しかし、州ごとに選ばれる選挙人が勝者独占方式であることで、得票数が多くても結果的に大統領になれないという矛盾した結果がでることもあります。

この点においては、全米の意思を一度に集める事ができなかった時代の古い選挙システムだと捉える人もいるかもしれません。

いずれにせよ、各州が独自憲法を持つほど独立している広大なアメリカにおいて、大統領選挙に勝利するためには、国民を引き付ける政策はもちろんですが、莫大な資金力と知名度、各州二応じた計画的な戦略が必要であることは確実です。

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