予備選挙はデメリットも多い!?
先ほど挙げたメリットで「選挙登録さえしていれば」と述べましたが、実はこれが意外とネックなのです。
アメリカには、日本のよう選挙権を得る年齢になれば自然と自治体に登録され、ハガキが送られてくる、というシステムはありません。
自ら選挙人名簿に自分の名前を載せるよう選挙管理委員会に申請しなくてはならず、引っ越しするたびに登録し直す必要もあり、選挙登録は非常に面倒なのです。
しかも、州によって手続きの方法はバラバラで、郵送やオンラインで受付してくれるところもあれば、直接訪れないといけない州もあります。
最近は違法登録が増えている影響で登録の際の本人確認も厳しくなっているそうです。
こうした影響もあり、選挙登録している国民は全体の半数程度に止まっています。
また、民主党か共和党のどちらかに所属していないと投票すらできない州があるのも難点です。
そうした州では「どちらも支持しない」という国民は、選挙に参加できず、成り行きを見守るしかないのです。
さらに、予備選挙は全米各地で開かれるため莫大な費用がかかりますが、それには投票権を持たない国民の税金も含まれている点も見過ごせません。
共和党の予備選挙にいたっては、せっかく貴重な一票を投じても僅差で負けてしまえばトップの候補者が代議員を総取りしてしまう「勝者独占方式」により、死に票が多くなってしまうのも問題です。
まとめ
予備選挙は、一国民が大統領や連邦議会議員などの公職者を自ら選択することができる貴重な間接選挙です。
二大政党制をとっているアメリカにおいて、民主党と共和党それぞれの代表候補者を州ごとに選出するシステムは、国民の総意をまとめているようにも見えます。
しかし、投票するためには面倒な選挙登録が必要で、党員資格がなければ投票権すら得られない州もあり、登録者数は約半数に止まっています。
また、莫大な選挙費用は投票権のない国民からも徴収されており、勝者総取り方式によって大量の死に票が出ることもあります。
こうした点を踏まえると、予備選挙は国民が政治参加できる素晴らしい機会ではあるものの、全ての国民の意思が反映されているとは言えない面もあると言えるでしょう。